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ビジョン完成から社内浸透までの道のり~完成後から社内発表、認知、浸透活動をスタートするまでの取り組みを全公開!~

ミッション・ビジョンの社内理解・浸透活動を行っている「ビジョンラボラトリー」(以下 ビジョラボ)です。
今回は、アディッシュのビジョン「As in Your Hometown〜情報社会をあなたの居場所に〜」を作成した後、社内にどのように認知・浸透させてきて、現在の取り組みに至ったかについてご紹介していきます。


ビジョン完成後に直面した課題。ビジョンが理解されていない!

ビジョラボ(当時「ビジョン作成委員会」)が中心になって、アディッシュのビジョンは2018年に完成しました。
完成にあたりアディッシュにおけるビジョンの定義・位置づけや、ビジョンの説明文等を資料にまとめたものを作成し、代表がアディッシュグループの全拠点(東京・仙台・福岡・札幌・沖縄・フィリピン)を行脚して対面でメンバーに説明する機会を設け、ビジョンのお披露目となりました。

2018年当時の資料より
2018年当時の資料より
2018年当時の資料より

しかし、その後の委員会で今後の活動について話を進める中で、「社員一人ひとりが明確にビジョンを理解しているのかわからない」「言葉だけを覚えても実際の行動に結びつかないのでは」という意見がでました。
ここから、ビジョンの社内浸透を目指して新たな活動がスタートしました。
 ※このタイミングで「ビジョン作成委員会」から「ビジョン委員会」へと
 名称を変更

ビジョン委員会では、何をもって「ビジョンが浸透した状態」と言えるかを話し合い、以下のような意見がでました。

  • 従業員アンケートで理解度・浸透度をはかる

  • 評価制度の目標設定において、ビジョンに基づいた行動宣言がされている

  • 個人のミッションと会社のビジョンが紐づいている状態

  • Reveille(リベイル:アディッシュの朝礼)において、ビジョンを基にしたスピーチが行われている

  • 各チームで自主的にビジョンの会話ができる

  • 社内アワードが開催されている

  • ビジョンに基づいた事業戦略が取れている

  • 判断に迷った時の基準になる

  • 面接時に面接官全員がビジョンの会話ができる

 ビジョン活動の全体像を策定

ビジョン完成前に、ビジョン浸透のロードマップを3つのフェーズで設定しました。

認知・理解・同調(フェーズ1)

・ビジョンのフレーズ、内容、必要性を理解している

行動・習慣化(フェーズ2)

・日常的な行動がビジョンにつながっている
・ビジョンをもとにした判断ができている:共感している

成果・共有・称賛(フェーズ3)

・実践したことが成果に表れている。または手ごたえを感じている
・ミッションビジョンに即した行動を他者と共有し、称賛の場を設ける

これをベースに各フェーズ毎に具体的な施策案を出し、現在はレベル3と4を行っています

【フェーズ1】
レベル1:ビジョンのフレーズだけでも知っている状態
・とにかくビジョンフレーズが目につく状態を作る
・社内資料にいれる
・オフィスにポスターやステッカーを貼る(案)
・名刺の刷新(案)
・社員証を下げるストラップにミッション・ビジョンフレーズをいれる

レベル2:ビジョンの内容や意味を理解している
・行動がビジョンに紐づいた事例をあつめた冊子などを作成(案)
・理解のためのワークショップを実施する

【フェーズ2&3】
レベル3:日常的な行動に落とし込める
レベル4:共感、称賛
・意思決定をする機会をつくるための、ガイドライン作成と配布
・行動や判断がミッション・ビジョンにつながっている、基づいていると実感できる機会の提供
・社内アワードの開催
・象徴的事実の継続的な発信
・目標設定の場を設ける
・ビジョラボnoteの発信

KR(2023年度)の設定
・アンケートの結果で以下の2項目が75%以上
・自身または他のメンバーが、何かの方向性を決めた・判断したことが、
 ビジョンの実現につながっているなと思ったことがある
・ミッション・ビジョンに照らして議論した、あるいは判断したことがある

ビジョン浸透のために社内から多様なメンバーを巻き込み、そこから広げていくという目的もあり、委員会内ではレベル毎に各担当に分かれ、それぞれに施策を実施していきました。

ところが、進めていく中でビジョン委員会の参加人数も10名以上に増え、さらに継続して施策に取り組む必要がある中では、全員が事業活動と並行して集まり、活動を継続すること自体が課題となってきたのです。

理念活動を社内に広めるためにやっていること

そこで、このタイミングで一旦委員会としてのあり方を見直しました。委員会メンバーも一旦5名程度へと絞り、「ビジョン委員会」から「ビジョンラボラトリー(ビジョラボ)」へと名前も変えました。
活動内容としては、巻き込み型で全メンバーへのビジョン浸透を目指すというところに変わりはないため、ビジョラボの運営メンバー以外には、毎回異なるメンバーにゲストとしてビジョラボへ参加してもらうことで、ビジョンに触れる機会を増やしていくことにしました。

ゲスト参加してもらうメンバーには「ビジョンが実現した社会とは?」を一緒に考えるワークショップ(以下、ワーク)を行い、ビジョンの理解度をあげて、ビジョンに紐づけて考えられるようになることを目指しました。

ワークを作成するにあたり、実際にビジョラボで検証した際の様子

このゲストとしての参加型でワークの実施をするスタイルが現在のワークの原型となり、全4回のワークへとつながっていきました。
 ー現在実施している、ワークの内容・構成についてはこちらの記事で紹介しています!

ビジョラボの活動としては、ワーク以外にもフェーズ3で推進している他の施策も取り込んでいます。社内アワードの実施、ビジョン実現につながる行動の共有発信・称賛、定期的なアンケート実施と結果報告など、社内への浸透・理解度向上施策を継続して実施し続けています。
その結果として、こちらの記事にある社内アンケートの結果にもあるとおり、理解度・浸透度の指標としている数値が向上しています。

まとめ

ビジョン浸透のための現在の施策に至るまでに、ビジョラボでは様々な議論を重ねてきました。どれか一つの施策だけが現在の状態をつくり出しているわけではなく、委員会のあり方や変遷を含め、そこでの多様な施策のトライ&エラー、継続的な実施があったからこそだと感じています。

※本記事は2024年4月19日現在の内容です