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「なぜ?」「どうして?」はNG?!対話で従業員間のコミュニケーションを深めるコツ!

こんにちは!アディッシュ株式会社村山です。

突然ですが、みなさんは日々勉強し、アウトプットしていますか?
古い調査ではありますが、日本の有業者が「学習・自己啓発・訓練」に充てる時間は1日当たり平均6分間という調査結果が出ています。
※総務省統計局「平成28年社会生活基本調査」

新しい知識をインプットし、アウトプットすることで人は成長していきますが、それは組織も同様で「勉強する(そしてアウトプットする)組織」が成長していきます。

アディッシュでは、マネジメント層で「アウトプット会」という、新しい知識を勉強しマネジメントメンバーの前でアウトプットをするという時間を設けています。

「せっかく良いアウトプットになっているのに社内だけではもったいない!」
ということで、アウトプット会で実際に発表された内容をまとめて、お届けしたいと思います。

前置きが長くなりましたが、第1弾は「対話」についてです。

在宅やリモートワークが多くなり、実際に会って話すことよりもメールやチャットなどテキストベースのコミュニケーションが増えたという調査結果が出ています。

引用:【全国の会社員を対象とした在宅勤務と電話対応に関する意識調査】2022年以降も在宅勤務が推奨される予定の割合は6割以上(64.0%)

電話や対面、オンラインシステムを使ったコミュニケーションは、内容だけではなく顔や声も同時に伝わります。しかし、メールやチャットは、文字だけで伝えなければならないため、伝えたいことが伝わらないなど、ミスコミュニケーションが発生しやすいというデメリットもあります。

そのようなミスコミュニケーションが起きないために、「対話」を意識しコミュニケーションを取ることが重要です。
「対話」とは何か、また、そのポイントについてお伝えします。

ぜひ、読んだ後からアウトプットしていただけると幸いです!


1、対話とは?

そもそも「対話」とは何でしょうか。ここを明確にするために、「議論」とは違うことを知る必要があります。

議論とは
① 互いに、自己の意見を述べ、論じ合うこと。 意見を戦わせること。 また、その意見。 ② ある事柄を問題として、論ずること。
                 (出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について)

これに対して、

対話とは
相手の意見や行為の「内容」を認めることではなく、相手がどのような心境なのか、にたどり着くこと
「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」より要約
です。
つまり、「対話」は、相手の意見や行為については否定的であっても、意見を戦わせることはせず、そこに至る気持ちや考えについて理解をしている状態を目指すことになります。

「それは(その意見や行為自体は)どうかと思うけど、そう言いたくなる、考えたくなる気持ちはわかった。もし、自分がその立場だったら、やり方は違ったとしても、そういうことを言いたくなったりやりたくなったりするだろうな・・・」

このような心境に至ることが極めて重要です。そのためには聞き手、話し手、双方が対話に対して心得を持っていることが大切です。

2、対話の心得

・聞き手は、内省的に聞く
話し手の意見や主張の背景に、どんな具体的な「過去の経験や文化的背景」「身を置いている状況・背景の複雑性」があるのか。を考えます。
そのためには、「その主張に至る出来事を教えて」と、具体的なエピソードや事実を聞くことが必要です。

人は、感情に対してフォーカスして会話をしてしまいがちですが、違った感情を持っていた場合、批判したり、事実を理解せずに感情で言葉を発してしまいます。

まずはエピソードや事実を聞いて、相手の背景に何があるかを考えることで「内省的な対話」になることができます。
(事実を聞く手法については、後ほどお伝えします!)

・話し手は、内省的な自己開示をする
話し手は、いま抱えている悩みや怒りに対して、このまま行ったらどのような結末に至るのか、そのことに対する不安や感情を吐露します。このような自己開示を行うことで、表面上のコミュニケーションではなくなります。

「人と組織の問題を劇的に解決するU理論入門」より要約

3、「最近どう?」「なぜ?」「どうして?」はNGワード

話し手の自己開示のハードルもありますが、どちらかというと「聞き手」がどのように質問するか、事実を聞くか、ということが対話では最も大切となっていきます。

上司と部下との会話を例に説明します。

上司:「最近どう?」
部下:「(どう?って言われても・・・)売上が上がらないんですよね。」
上司:「そうなんだ。なんで?」
部下:「頑張ってはいるんですけどなかなか上がらなくて…」

このように、「最近どう?」とざっくりと聞かれても、相手は答えに困ってしまいます。最悪のケースでは、「聞くことがないからとりあえず(挨拶みたいに)聞いてくれている」と思われかねません。
そして、自分の失敗や悩みについて「なぜ?」「どうして?」と聞かれると、人はつい言い訳がましく答えてしまいます。

つまり、「最近どう?」「なぜ?」「どうして?」という質問から事実は見えなくなってしまいます。

そこで、いつ?どこ?誰?何?に、質問を置き換えてみましょう。

上司:「最近アポでどこに行ったの?」
部下:「●●株式会社にアポに行ったんですけど、うまくいかなくて」
上司:「そうなんだ。何を提案したの?」
部下:「●●というサービスなんですけど…」

というように、いつ?どこ?誰?何?を使って質問をしていくことで事実を知り、現状の背景を理解することで内省的な対話を行うことができます。

これはプライベートでも同じですね。

父:「最近勉強はどうだ?」
息子:「別に」

これでは対話が続きませんし、内省的な対話とは言えません。

4、まとめ

これまでの対話を振り返ってみて、「内省的な対話」ができているかに注意しながら対話ができるといいですね!

エピソードや事実を聞くことで、感情面から起こるボタンのかけ違いが解消されます。しかし、エピソードや事実だけを聞いていると、「質問攻めにあっている」と感じてしまうケースもあります。

特に、テキストベースのコミュニケーションの場合は質問攻めだと相手が感じない伝え方で、対話をしていくことが大切です。


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