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スタートアップのこれまでとこれから 【ロングインタビュー連載第1回】

みなさんこんにちは。アディッシュの坂本です。

今回は弊社の取締役である松田光希のロングインタビュー連載第1回をお届けしたいと思います。

弊社松田は、2015年4月に株式会社ガイアックス入社後、経営管理部M&A担当を経て、同年10月にガイアックス子会社の株式会社GXインキュベートを設立、代表取締役社長就任。ベンチャーキャピタリストとして多数の出資を実行した後、2018年9月よりアディッシュ株式会社へ参画、という異色の経歴の持ち主!

VCとして活動してきた経験から、スタートアップのこれまでとこれからのお話を聞いてまいりました。

ぜひお楽しみください!


坂本:まず松田さんのこれまでのキャリアなども聞かせていただきつつ、自己紹介をお願いしてもよろしいでしょうか。

松田:元々、2015年新卒っていうカテゴリーなんですが、2015年に上京してきて新卒でガイアックスに入社しまして、今あるアディッシュのオフィスと全く同じ五反田のビルにですね、2015年4月に新卒として入りまして、昔はガイアックスが今のアディッシュと同じビルにいたので、そういう意味で言うと五反田にずっと居続けている人間です(笑)

それでガイアックスに新卒として4月1日に入って、元々は営業企画みたいな仕事をやる方向だったんですけれども、いろいろ上の方で社内調整というか、異動みたいなのがあって、入社前日に人事の方から「ちょっと入社前なんだけど異動になった」と言われまして(笑)

で、M&Aチームっていうのを作ることになったから、4月1日からM&Aチームとして社長とかと一緒に仕事して、みたいな感じで言われたのがキャリアのスタートという感じです。

坂本:入社前に異動ってあるんですね(笑)

松田:そうですね。入社前の配属先が一応決まってはいたんですけど、多分入社直前の経営会議とかでいきなり決まったみたいな感じだと思います。

坂本:そもそもなぜガイアックスに入社しようと思ったんですか?

松田:そうですね、大学3年生の夏から冬にかけて就活やってたんですけど、その時元々就活の軸として、あんまりこう、人に指示されることとかが好きじゃない性格なんで、やりたいようにやれる場所がいいな、みたいのがあったんですよね。

大手とかに行ってしまうと、基本的に型にはまった商談のマニュアルとかに則ってやっていく、みたいな感じになるので、あまりそういうところは合わないなと思ってました。

所謂人気の高い就活系の企業とかは最初から見ていなくて、バリバリやらせてくれて、責任も持たせるし予算も持たせるし、みたいな感じのメガベンチャーみたいな軸で就活してましたね。

だから、ディー・エヌ・エーさんとか、ちょっとあんまり覚えてないんですけど、そういうザ・メガベンチャーみたいな会社は結構見てたっていう感じですね。

いろいろ受けていった中で、人数規模も1000人規模みたいに大きい感じではなくて、いわゆる大企業とかではなくて中規模メガベンチャーみたいな感じのガイアックスが最終的にフィットしまして。

振り返ってみると、結局、どスタートアップのときって予算がないので、新卒みたいなのに裁量権を持たせて自由にやらせるっていう余裕がないんですよね。外したときのリスクが高すぎる。

一方で、中規模位のメガベンチャーだと新規事業予算が1億円あったとして、2000万円ずつ5個新規事業やらせてみようみたいな。

うち4個外れたとしても1個当たればいいよ、みたいな、より打率とかを見て新規事業とかをやっていたりするので、そういうところだと逆に新卒とかがフィットするなっていう感じだったということに、後から気付きましたね。

面接とかしていく中でここだったらいろいろ予算と責任と両方1年目なのに持たせてもらえて、社員何年目とか関係なくバンバンやらせてもらえそうだなと思って最終的にガイアックスに2015年に新卒で入社したっていう感じですね。

ガイアックス時代の松田

坂本:なるほど。ではちょっと少しルーツに迫る質問をしたいんですけど、上から指示されるのはあんまり好きじゃないって気づいたキッカケとかありますか?

松田:学生時代になんかよく代表やりがちな人っていません?

学級委員長とか学園祭仕切ってる人とかいると思うんすけど、僕そういうタイプだったんですよね。

高校時代、学園祭とかで出店とかやるじゃないですか。

全部のPM・・・高校じゃPMって概念ないんですけど、今思い返せば、どこから仕入れてどういう売りにして、みたいなとか、車出して買い物行ってとか、マニュアル作りとかいろいろあると思うんですけど、そういう指示とかを結構高校1年とか2年のときやってたり、学級委員長とかやってたんで。

なんか普通に当たり前だったんですよね。

人を動かして、何かデカいことやるみたいなことが結構当たり前だったんで。

16歳くらいに気付いたんですけど、指示の精度とかが甘いと、むかつくじゃないですか(笑)

坂本:(笑)

松田:もっと具体的に指示しろよ、みたいな(笑)

高校生とかは、ちょっとこれ買ってきてとか、これ料理してとかいうレベルだと思うんですけど、社会人的観点で言うと、このプロジェクトお願いって言われるとき、納期とか予算が伝えられないでお願いって言われても・・・みたいなのあると思うんです。

高校生の時に、それと同じようなことを結構感じてたので、自分でやった方が楽だなみたいな。

自分が指示する側でいろいろやったほうがでかいことできるな、みたいな。

その時に無意識下で肌感覚みたいなのが付いたんでしょうね。

坂本:なるほど。それは才能ですね。
ではガイアックスでM&Aなどを担当してどういった感じのお仕事をされていたんですか?

松田のキャリアが始まったガイアックス社

松田:そうですね、4月1日からM&A担当になって、てっきり下っ端みたいな感じで資料作成するとか、所謂コンサル1年目みたいな仕事なのかなとか思ってたんですけど、データ収集みたいな全然そういう形ではなくて。

M&AチームのKPIというかゴールイメージとかは決めたので、そこから先は松田さんが後は頑張ってくださいみたいな感じだったので(笑)

スタートアップを探して、自分で連絡してアポとってきて、みたいな感じだったんですよね。

坂本:全部お願いしますみたいな。

松田:そうですそうです。ゴール決めたりメンタリングとかはするけれど、そこから先はぶっちゃけ誰がやろうと変わらない世界なんで。

M&Aで専門家が必要になるのは、契約書とかバリエーションとかファイナンスの領域なんですけど、スタートアップといかに会うかって別に専門家関係ないんですよね、突破力なんで。

なので、確かに新卒に任せるのは間違ってないな、と今は思います。

それで最初の1年間で結構色々なスタートアップの社長とかと話したりして、いくら出資させてくださいみたいな話とかをゴリゴリやりに行ったりしましたね。

最終的に最初の1年間で2社M&Aをしまして。

坂本:それってすごくないですか。

松田:どうなんでしょうね、なんかちょっと僕も感覚がバグってるので(笑)

果たしてM&Aってそんなにすごいのかみたいな(笑)

社長さんとそれこそ2時間とか会議室こもって、新卒1年目の僕と社長さんが2時間くらい議論して、今これぐらいで伸び率これくらいだったら値段これぐらいが妥当なんじゃないですか。いや、それは高い・安いみたいなのを、僕がやってました。

大学時代とかに海外とかバックパッカーで旅行するときに、市場でコーヒー豆とか値引き交渉するじゃないですか。

やってることは、商材がコーヒー豆から事業に変わっただけだったので、別にあんまり変わらないかなって気がしました。

坂本:バックパッカーという気になるキーワードが出てきましたが、そこは追々お話を聞かせていただくとしまして(笑)
2年目以降はどんな感じだったんですか?

松田:そうですね、最初の1年で2社M&Aしている最中に、色々とスタートアップ界隈のコネクションが増えてきたりする中で、ガイアックスとしてベンチャー投資を結構本格的にやっていこうという動きになりまして。M&Aとは別の文脈なんですけども。

それで子会社にコーポレートベンチャーキャピタルを立ち上げて、ファンドを作って、積極的にファンド作りましたというプレスリリースを打って、いわゆる投資活動していこうという方針になったので、それで1年目の10月、入社して6ヶ月後ですね、GXインキュベートという子会社を立ち上げて、その代表を僕がやることになりました

松田が代表を務めたGX Incubate

子会社社長になって、そこから3年半くらいはその立ち上げたコーポレートベンチャーキャピタルの代表として、スタートアップに今度はM&Aではなくて、500万とか1000万円のシード出資をするみたいなことをやってました。

坂本:す、すごくないですか?

松田:こっちは結構難しかったですね。ファンド作るのとか結構難しくて。

結構勉強しなきゃいけないんで、弁護士事務所とかが書いている分厚い本を三、四冊くらい買って全部読んだりしてやってましたね。

坂本:入社して半年後に子会社の社長に任命されるって滅多に聞かない話な気がするんですけど。

松田:そうですよね。結構メガベンチャーの中でも本当に数えるくらいしかそういうのやってる会社はないよっていう気がします。

坂本:すごい経歴ですね……。

松田:まあ、なってしまえばやるしかないんで。

坂本:松田さんのキャラクターに合ってたってことですね。

松田:そうですね。多分、特定のマネージャーの下について結構細かく、例えばKPI管理をされて、頑張れとかだと、多分あんまりうまくいかなかっただろうなっていう自覚はあるので、そういう意味で例えば1億円自由に使って、色々なスタートアップに投資していいよ、みたいな仕事だからすごいうまくやれたのかもしれません。

ちょっとわかんないですけど、個人的には良いフィールドだったっていう感じですね。

坂本:松田さんが活きる場所、100%力を発揮できるところに会社は起用してくれたんですね。

松田:配置をしっかり考えていただいていたので、この子にはこれが合うんじゃないかって多分思ってたんじゃないかってことですね。

坂本:ありがとうございます。では第1回はこちらで終了となります。続きが気になるところですが第2回の更新をお待ちください!


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連載 第2回目の記事はこちら!


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