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ミッションを体現。コミュニケーションを専門とするチームって?

コロナ禍において働き方が多様化し、リモートワークなどが当たり前の世の中になりつつあります。その中で「会社に集まる」ことがなくなり、社員間のコミュニケーションが希薄になり、チームワークの取りづらさを感じる企業が多いのではないでしょうか。

アディッシュでは、ミッションである「つながりを常によろこびに」を体現するため、専門チームを発足してコミュニケーション課題に取り組む活動を行っています。

どんな活動をするの?

村山:今日は、コミュニケーションに特化したチームのリーダーとして、OKRやコーチング、従業員エンゲージメントなどに力を入れていらっしゃる大西さんにアディッシュの社内コミュニケーションについてお伺いします。
社内でのコミュニケーションに特化したチームを作ってしまうというのは、珍しいと思うのですが、コミュニケーションチームの活動について教えていただけますか?


大西:チームのミッションとして、「アディッシュにチーム力を」を掲げています。すべての組織活動はチームから始まる、という考えに基づいて定めました。現に新組織はチーム力が高まれば結果が出るという体制になっています。そのため、チームに対してサポートを行います。具体的には、チーム合宿をしたり、チームビルディング、OKRの運用などを実施しています。

初年度である今年は、特にチームリーダーのサポートに力を入れています。チーム力を上げるためには、リーダーの力、協力が不可欠です。リーダーがコミュニケーション上で悩んだり困ったときに、頼ってもらえる先がこのコミュニケーションデザインというチームと認識してもらう必要があります。そのためにまずは現状を把握し、有益な情報をリーダーに届け、我々がリーダーからの信頼を得ることが大切だと考えています。具体的な活動として、チームメンバーを巻き込んだOKRの運用や1on1の実施、そしてリーダー層へのヒアリングなどを実施しています。

先日、ヒアリングを終え、課題をある程度まとめて上位層へフィードバックしています。が、個別具体的なものも多く、ただ可視化されただけでは解決には至らないので、今後は当事者同士の話し合いの場を設けたり、お互いに踏み込める状況を私たちのチームで作っていきたいと考えています。答えのない適応課題に取り組んでいることもあり、慎重になりすぎているかなと思うこともありますが、「施策は止めない」をモットーに進めていこうと思います。

村山:コミュニケーションデザインチームがクッション材になっている感じですか?

大西:クッションよりも、コネクターでしょうか。シナプスと表現するメンバーもいます(笑)人間関係の課題の中で、感情や思考、余計な思い込みなどが入ってきてしまうと、当事者だけではうまく進みません。そこで、私たちがコネクター、つなぎ役となって、目的に向かって進めていきます。
本来であれば、我々がいなくても事業部間やチーム間のコミュニケーションがうまくつながることが理想だと思っています。

取り組み中の課題は?

村山:今はどんな課題がありますか?

大西:今はOKRを用いて、チームが目標に向けて進めること、その上で生じるチーム内コミュニケーションの問題解決に取り組んでいます。今後はチームを飛び越えた連携にも目を向けていくかもしれません。ただそのあたりは、仕組みで解決できることも多々ありそうですが。仕組み化は技術的課題といえそうですが、先ほどお話した適応課題とどちらが先かは難しいところです。

「なぜ、このチームはその目的を持っているのか」を深いところで会話をしていけば、お互いの目的や共通の目的に向かっていくことができて、より上位の目的を共有することができます。
ただ極端な話、必要最低限のコミュニケーションでも、KPIを達成していれば問題ない、ともなりがちです。その必要性をエンゲージメントスコアなどで可視化し、具体的な事例をもとに伝えていくことも、我々チームの今後の課題と感じています。

チーム活動のコア

村山:先ほど、「やらなくてもKPIを達成していれば問題ない、ともなりがち」とのことでしたが、そこに力を入れている理由を教えてもらえますか?

大西:私たちのチームは、売上を上げない間接部門です。そこにチームメンバーが私を含めて4人います。これはコミュニケーション課題に一定のリソースを割く、という会社の意思決定でもあります。今、アディッシュがこのタイミングでコミュニケーションデザインというチームを作ったのは、「そのチームが必要で組織におけるコミュニケーションを大事にする会社である」というメッセージと受け取っています。アディッシュのミッションである「つながりを常によろこびに」を体現できるチームとも言えます。

そのためには私たちのチーム活動が組織のKPIやパフォーマンスに貢献できていることを示していく必要があります。その先行指標として、従業員エンゲージメントを採用しています。今は様々な施策を試行錯誤しながら行っていますが、嬉しい声をかけてもらえたり、手応えを感じています。何らかの数値的な成果、相関を示せると信じて進めています。

どんなにスキルセットやパフォーマンスがあって乗り越えていける能力がある人でも、人間関係でうまくいかなかったり、組織のミッションや目的と自分の目的とのつながりがわからない状況になると、立ち止まってしまうことがあります。
そのサポートを我々が堂々とし続けられるために成果を示していきたいです。

コーチングの位置付け

村山:社内で行われているコーチングもその一つの手段ですね。大西さんはなぜ、コーチングが必要だと感じたのでしょうか?

大西:最近よく聞かれるVUCAの時代、不確実性や変化の時代という背景があります。以前は正解や答えがあった世の中でした。しかし、今は、終身雇用という考え方がなくなり、働き方も自由になり、「これをやったら幸せになれる」という王道はないと思っています。
それぞれが自分のゴールややりたいことを見つけていかないと、充実感や満足感が得られない世の中になってきています。
コーチングは、「自分はこうありたい」「こういうことをやっていこう」を見つけるためのツールです。自己理解や、目標達成の方法としてコーチングが役に立てるので、社内で力を入れ始めました。OKR、1on1とも相性がいいです。
まだ認知度が低いので、そういった必要性を伝えていくことも大切だなと思っています。

村山:認知度というのは社内だけですか?

大西:社内だけでなく、社会全体に対してですね。
おそらく世間的には「名前は知っているけれど実態は何なのかよくわからない」という感じで、なかには「胡散臭い」というイメージを持っている人も少なからずいるんじゃないかと(苦笑)

村山:確かにイメージが湧きづらいですよね。

コーチングの普及

大西:はい。だから、体感してもらうしかないと考えています。

会社として、コーチングとかカウンセリングというメニューを持っているというのは結構チャレンジングな取り組みではないでしょうか。
業務の悩みを持つ人、キャリアで迷っている人、悶々としたもを抱え何かしら現状を変えたいと思っている人、そのような人が実際に一週間に5名くらい相談に来ています。リピーターもいます。継続的に聞くことができる場を設けているのは、前に進むきっかけにも繋がり、良いことだと思います。

本来コーチングは、中長期的な目標に向けてコーチと伴走しながら目標達成に向かっていく、というものですが、会社で実施するときには、目の前の業務上の課題や人間関係の悩みなど、どちらかというと短期的な課題から入ります。コミュニケーション上の問題解決に活用できることを実感してもらえればと思っていました。

ただ実際に進めていくうちに欲が出てきて、長い目でパーソナルな目標達成をサポートするものとして活かしたいと感じるようになってきたんです。

活用の変化

村山:大西さんが、当初考えていたコーチングの活用方法と変わってきているんですね。

大西:最初は、どちらかというとマネジメントやコミュニケーションのために一つのスキルとして活用しようと思っていました。
人材システムにかかわる仕事をしていたときに、色々な企業を見ていて、「マネジメントにおけるコミュニケーションに力を入れるだけで、従業員のパフォーマンスはもっと上がるのに」と思うことが何度もありました。
コーチングはまさにそこを担うスキルだなと思い、勉強し始めたんです。

今は、組織でコーチングをやる意味を考えながら進めています。会社のミッションや取り組みが、自分のやりたいことと重なっている状態をつくることも組織でコーチングを行う意味だと思います。特に若い世代は会社で働くことへの価値観が変わってきています。私を含む少し上の世代は朝9時に出社、転職もまだ少数派というのが普通の考え方でしたが、今は働き方も変わり、そういう時代ではなくなっていますよね。個人の考え方が尊重された状態で会社にいる理由をコーチングで見つけていくという感じです。
とはいえ、コーチングが組織のためになるのか悩んだ時期もありました。実は、コーチングを受けてやりたいことを見つけて、退職した人もいたんです。

コーチングは組織のためにならない?

村山:それは組織のためになっていないということでしょうか?

大西:以前は辛い問いでした(笑)当時は、人材流出につながってしまったと思いましたので。ですが、ずっとやりたいことを抱えてパフォーマンスが低くなるなら、やりたいことで活躍するほうが社会のためになっている、巡り巡って会社のためになると今は考えています。

また「他にやりたいことがあり、辞めたいと思っていたけど、視点を変えて取り組んでみたら悪くなかった。今はやりがいをもって働いている。」という人もいます。会社を辞めるか残るか、という0か1かという話ではない、というのも伝えたいことでもありますね。

今後のチーム活動

村山:それでは、今後の活動についても教えてください。

大西:組織においてコミュニケーション上の課題はつきものです。なので、その時々に形を変えながらサポートできたらいいですね。

例えばコーチングや1on1は、OKRの運用が定着・機能したあと、より必要性が増すと思っています。OKRで目的と目標が回るようになると、個人としてのやりたいことがもっと具体的に見えてくる、あるいは疑問を持つようになると思っています。そうなればコーチングの出番ですね。自分のやりたいことを会社の目的、チームの目的に重ねていく感じです。
自分としては、個人の「あなたはどうしたいですか?」に向き合うほうが好きなので(笑)

チームの目指す姿

村山:最後に、コミュニケーションデザインチームとしてどういう存在になっていきたいですか?

大西:働いている人が、自分のやりたいことのウォントと会社やチームの期待、マストと重なる部分を広げるサポート、その人の存在意義やミッションを明らかにしていく存在になりたいですね。これは「自分らしくいきいきと輝く人を増やす」という私自身の働く目的、ミッションでもあります。
会社が求めていることを理解して、自分がいいと思ったことを素直に突き進めて、成果が出る、そんな循環をつくっていけると嬉しいですね。

村山:大西さん、ありがとうございました!

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