変化を先読みしてくれる頼もしいチームの一員。アディッシュのライブ動画配信サポート導入事例【DouYu Japan様】
株式会社DouYu Japanは、ライブ配信サービス「Mildom(ミルダム)」を運営しています。
アディッシュは2020年7月よりMildomで配信される動画の監視サポートを実施しています。アディッシュのサービス導入の背景とその後の所感について、株式会社DouYu Japan カスタマーサポート(CS)マネージャー林 真吾様にお話を伺いました。
多様なユーザーが安全に楽しめる場所をつくるための見守り
ー 「Mildom」の特徴はどのような点でしょうか。また、配信コンテンツの監視を外部と協力して行おうと思われた背景や当時の課題について教えてください。
林様:Mildomは2019年10月に運営を開始したライブ配信サービスです。2021年5月時点の数字で月間アクティブユーザーは550万人、1日あたりの利用者数50万人という規模のプラットフォームへと成長してきました。
最大の特徴は、取り扱うジャンルの幅広さです。リリースしたばかりの頃は、PC・家庭用ゲームやスマホゲームの配信・視聴が主軸でした。しかし徐々に多様化が進み、eスポーツから雑談動画、公式番組など毛色の違うコンテンツが増えて、当初とはだいぶ様子が変わっています。他は「高画質・低遅延」でしょうか。ありがたいことに、ユーザーからそう評価してもらうことが多いですね。
配信コンテンツの監視は、犯罪行為や不適切な内容、規約違反など問題のあるコンテンツが配信され、ユーザーの目に触れることがないようにするための取り組みです。「見守り」と言い換えてもいいかもしれません。運営開始当初は、法律の専門家の手を借り、先例をベースにできるだけ厳しい条件を適用して自社スタッフで対応していました。ただ、この条件があまりにも厳しかったために、そのままではMildomがユーザーにとって窮屈な場になってしまうと危惧していたんです。将来的に若年層のユーザーが増えることも想定し、コミュニティの安全性を担保するために再検討する必要がありました。
そこで基準の確立も含めて見守りの体制を固めるために、運営開始から半年ほど経った2020年2月、外部委託の検討を始めたのです。
抜群のスピード感とスクールガーディアン事業で培われた若年層をネット被害から守るノウハウに期待
ー動画のリアルタイム監視を委託する先としてアディッシュを選定された理由をお聞かせください。
林様:はい、アディッシュさんにお願いした理由はふたつあります。
一つ目は、なんと言っても抜群のスピード感です。当時はユーザー数が急増する中でツールのアップデートが頻繁にあり、社内の組織が急拡大していた時期でもあります。実際、お声がけしたのは2月でしたが、当社独自の監視ツールの大幅なアップデートなども重なり、本格的なスタートは7月頃になっています。常に何かしら新たな変更点がある状態で、こちらの要求を打診したときに柔軟かつ抜群のスピードで応えてくれたのがアディッシュさんでした。
そしてもう一つは、アディッシュさんが学校むけネットパトロール事業『スクールガーディアン事業』を手がけていることです。個人的にはここが大きなポイントでしたね。今後若年層のユーザーの増加が見込まれる中で、その領域でのリスク対策のノウハウをお持ちだというのは魅力的です。なにより子どもたちをネットのリスクから守ることを重視し一事業として取り組んでいる企業の姿勢に惹かれ、お付き合いしたいと感じたんです。
ー業務内容や社内のCSチームの方との連携について具体的に教えていただけますか。
林様:24時間365日体制でプラットフォームを巡回し、配信やアーカイブ動画の監視サポートに協力していただいています。
監視対象は先に挙げたような犯罪行為や過剰に攻撃的なもの、性的盗撮など一般的に配信NGと考えられるような動画です。
チームとの連携についてですが、そもそも私たちは「他社の人たち」という意識が薄いです。思えば、「メールやチャットで〇〇様って使うの、やめません?」というのが最初の取り決めでした(笑)。一緒に同じことに取り組んでいる仲間という感覚で、コミュニケーションを密にとりながら日々の業務を進めています。
ですから問題となる配信を見つけた場合は、それぞれに判断して直接配信停止など対応していただいています。当社のスタッフが社内やユーザーから違反の報告を受けて対処することもあります。やはり自分たちのプラットフォーム上の出来事ですから、お任せしっぱなしではなく、日頃から意識的に見守りを行うようにしていますね。
変化を見越して先回りの提案をしてくれる安心感
ー導入後の成果についてはどのように感じていらっしゃいますか。
林様:アディッシュさんに監視サポートをお願いして以降、社内監視だけでは発見しきれなかったような違反も、確実に検知できる状態になっています。
当社スタッフも一緒に監視作業を行っているので、実感している効果としては、負荷が減ったというよりも見られる範囲が増えたという点ですね。
アディッシュの皆さんと一緒に取り組んでいて驚かされたのは、コミュニティの安全を守るための提案力です。Mildomは他ジャンル化に伴い、利用するユーザーの性質がどんどん変わって来ています。その変化を予め見越して「こんなことが起きそうだから注意した方がいい」と先回りの提案をしてくれるんです。Mildomというコミュニティの本質をよく理解して、日頃から注視していないとできないことだと思います。
それから一貫して能動的な姿勢なのも頼もしいです。プラットフォーム上の動きだけでなく、社内にあるさまざまな情報をキャッチアップするスピードがとても早くて、こちらからお願いする前に新しい取り組みや対策を考えてくれているんですよね。打ち合わせで「いや、今ちょうどその話をしようと思ってたんですよ」ってやりとりもよくあります(笑)。
関係者が皆、組織的に連携されているので安心してお付き合いできます。チームを強くしたい、一緒に高め合いたいと考える私にとって、アディッシュさんは欠かせないパートナーです。
誰もが居心地の良い場所を求め本質的なチャレンジし続ける
ーMildomのCSチームとしての今後の展望をお聞かせください。
林:これからも多ジャンル化が進み、会社もさまざまな仕掛けを考えていく中で流動的な状態は続くはずです。そうした中で、何らかの問題が発生してから改善するのでは後手に回り苦しい期間が続いてしまうので、できる限り仮説を置いて前もって動く意識を大事にしたいですね。
私はMildomがみんなにとって居心地がいい場所であってほしいと願っています。みんな、というのはユーザーだけではありません。我々DouYu Japanスタッフもアディッシュチームも、いい意味で関わっているすべての人です。自分ごとになっていればこそ、良い状態をキープするために必死になれるんじゃないでしょうか。
そもそもコミュニティのコンテンツ監視がなぜ必要で、なぜ重要なのか。それを考えた上で何に注意を払うべきか、具体的にどうすればより良い状態にできるのか。本質から目をそらさず、チーム全体でどんどんレベルを上げて行きたいです。
ー林さんの思い描くCSのあり方、戦略については多くの方にとって示唆に富んだお話が聞けそうですね。ぜひ改めて場を設けて伺わせてください。最後にアディッシュに対する期待など、ありましたらぜひ。
林様:ありがとうございます。組んだ当時と比べるとユーザー数、プラットフォームの規模が違い、若年層の増加は明らかです。こうしたユーザーが何かに巻き込まれるというのは防ぎたいですし、万が一何かが起こってしまった場合の適切な体制も整えていく必要があります。その意味で、スクールガーディアン事業での知見、ナレッジを活かしたサポートには今後も期待していますし、これからも仲間として、一緒に走っていただきたいです。
ー林さん、本日はありがとうございました。
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