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1.6倍の問い合わせ数を増員なく対応できる様に、2ヶ月で環境整備。Zendesk導入の設計・実装をサポートしたアディッシュのCSコンサルティング導入事例【Rsmile様】

不動産管理の「大変」を「低価格&高品質」に変える業界特化型サービス『COSOJI』(コソージ)を展開するRsmile(アールスマイル)社では、昨年にサポート業務改善プロジェクトを実施。Zendesk導入によるサポート業務の生産性向上をアディッシュがお手伝いさせていただきました。本日はRsmile社 共同創業者 取締役 塚田 哲也様、サポート課 課長の鈴木 渉悟様にコンサルティングサービス導入の背景と所感について伺いました。

急成長するCOSOJIを支えるために。Zendesk導入によるサポート業務改善プロジェクト始動

ー本日はよろしくお願いいたします。はじめに御社の事業と今回のプロジェクトの背景について教えていただけますか?

塚田様:はい。私たちは『不動産に関わる全ての人々に「快適で安心な環境」を提供する』をミッションに掲げ、不動産管理業界の課題解決に向けて事業をしています。『COSOJI』は「現場業務のアウトソーシング」と「情報の一元管理による業務効率化」を提供しています。依頼者(不動産管理会社様や個人オーナーさん 等)が、共⽤部の清掃や草刈り、⽬視点検、電球交換などのメンテナンス業務を依頼し、COSOJIクルー(現場作業者)が作業を実施するという仕組みとなっています。

2020年にリリースして以来、全国47都道府県で利用が広がり、現在のユーザー数は20,000名を超えています。前月比約120%ペースで順調に利用者数が増える中で、昨年はサポートチームの業務課題が顕著になってきました。そこでサポート課 課長の鈴木を中心にサポート業務改善プロジェクトが発足し、第1フェーズとしてZendesk導入による業務効率化を進めました。

鈴木様:私が担当するユーザーサポートチームのミッションは、COSOJIが大切にしている「ユーザーファースト」の実現に向けて、少人数でより多くの案件を、適切に・早く対応し、ユーザーに不便を感じさせないサポートを実施することです。サポート対応はおおよそ1.2人月程度の工数で運用していましたが、利用方法に関するお問い合わせの他に、作業への応募など多種多様な連絡が来る状況で、重要度と緊急度の振り分けも適切にできないことに課題感を持っていました。このままCOSOJIが成長していくとサポート業務が回らないという危機感から社内で課題提起したという背景があります。

ーアディッシュへの依頼のきっかけは何だったのでしょうか?

塚田様:2021年秋に、ピッチイベント『B Dash Camp 2021 Fall in Fukuoka』で優勝したのがご縁のきっかけです。優勝特典の中にアディッシュさんのコンサル支援が受けられるというものがありまして。それでお願いしたというのが経緯です。

アディッシュさんからの支援を受けるにあたって、まずはサポート業務改善プロジェクトの概要を弊社の方でまとめました。「現状」と「あるべき姿」を描き、そのギャップを洗い出して、「解決しなければならない課題」を整理するところまでを自社内で実施し、アディッシュさんには、その後の段階である「打ち手の整理」、「要件定義」、「PoC検証」、「設計・実装」をご支援いただきました。中でも、重点的にご支援いただいたのが、ユーザーとのコミュニケーションの最適化ができるツールの選定や構築です。弊社では、最終的にZendeskの導入に至ったのですが、「解決しなければならない課題」に対して選定したツールの機能でどのように解決するのか?を主にアディッシュのコンサルタントの方にPoC※検証いただき、選定したZendeskでの設計・実装~運用体制の構築までを相談させていただきました。

※概念実証〜理論や計算などによる検証ではなく、製品やシステムの簡易版を作り、実際に使うことで具体的な検証を行うこと

課題は問い合わせの可視化と優先順位付け

ーまずはZendesk導入前の課題について詳しく教えていただけますか。

鈴木様:COSOJIのサポートは、公式LINEかメールを用いて、テキストベースで問い合わせを受け付けています。
中でもコミュニケーションを行うユーザーの大半は「クルー」と呼ばれる清掃等の現場作業をご担当する方々で、クルーは大きく次の3つの場面でCOSOJIを利用します。
 1、仕事に応募するとき
 2、問い合わせするとき
 3、辞退(マッチング解除)するとき

これらの管理をLINEで行っていたのですが、とにかく内容が多岐にわたる上に連絡数が多く、現行のサポートスタッフ数で対応できる件数を超えている状態でした。

しかも、LINEでは同一ユーザーとのコミュニケーションは、内容に関わらずユーザーとの1つのトークに蓄積されるので、問い合わせの内容も対応の進捗も可視化されていないんです。「要対応」とタグづけをする機能はあるものの、解決済みかどうかは個々に確認しないとわかりません。本当に緊急度の高い問い合わせを把握できずに、お待たせしてしまったり、稀に本来と違うオペレーションになってしまったりという問題が発生していました。

課題提起した昨年夏時点では、こうしたトラブルを防ぐため、毎月定期的に過去にさかのぼってチェックしており、かなりの業務負荷がかかっていました。一緒にオペレーションを行うスタッフさんからも、多岐にわたる内容のそれぞれに対しての気持ちの切り替えが難しくストレスに感じるという声が上がってきていましたね。

ーなるほど。現場から明確に課題提起されていたのですね。プロジェクトを立ち上げて、アディッシュに相談する前に、御社が構想をしっかり固めていらしたと伺っています。

鈴木様:そうですね。ユーザーの課題を解決するために、また、自社の課題を解決するために、あるべき姿を考え抜くというのは、弊社の特徴の1つだと考えています。そのため、まずは、そもそもどの業務にどの程度工数がかかっているかというコストを算出して、すぐに改善のための検討に入りました。業務ごとに所要時間を洗い出し、影響度が大きいところ、工数が削減できるところから解決していこうと。具体的にどのような問題が起きていて課題は何か、どのような打ち手で解決するか、ブレイクダウンして整理していきました。

目指したのはサポートスタッフの処理件数を4倍にし、サービスが成長して問い合わせが100倍になっても回る運用体制を作ることです。その結果、1つ1つの問合せの優先順位やステータスが可視化できる、「チケット制度」の導入が必要だという考えに至り、チケット管理ツールを用いたワークフローの自動化に着手しました。

塚田様:組織全体でパフォーマンスをあげていくために、将来的な「あるべき姿」を見据えた業務フローを描き、その実現を果たせるツールと使い方を決める必要がありました。
選定の段階からサポート領域に関する知見が深いアディッシュさんの協力を得られれば、リリースまで早く進められるのでは、という期待がありました。

短期間での成功の鍵は豊富なノウハウとスピード感、そして解像度高くコミュニケーションを行う工夫にあり

ー委託した所感についてお聞かせください。

鈴木様:おかげさまで2ヶ月という短期間で体制を構築できました。これはアディッシュさんの支援なくしては、なし得なかったと思います。提供していただいた情報量が圧倒的で、導入しているZendeskの機能をフルに引き出せていると感じます。

例えば、どの仕事に何人応募しているかを把握するための応募管理チケットを設計したときのことです。Zendeskの基本機能ではチケットに親子関係を持たせることができないと知り困っていました。それに対して、アディッシュさんは「フィルター機能で仕事のカテゴリーを作り、その下にチケットを置く形でグルーピングする」という運用方法を提案してくださったんです。想定していた親子関係での管理とは違うのですが、本来やりたかったことの趣旨は達成できています。こうした幅広いアイディアと他社事例も踏まえたアドバイスに感謝しています。

塚田様:週に2回のミーティングの他、普段のやりとりはSlackで行っていました。機能の詳細を確認する質問も多かったのですが、とても近い距離感でコミュニケーションを行っていたので、すぐにお返事をいただけて数時間で疑問が解決することも多かったです。弊社のようなスタートアップにはそのスピード感が重要でした。

それから何が素晴らしかったかというと、議論する際、実装できるかできないかの判断だけではなく、小さなPoCまで作ってくださった点です。言葉で説明されるだけよりも、実際の動きを見ながら話すことで、非常に解像度高くコミュニケーションができたので、手戻りも少なく、議論をどんどん前へ進めたんだと感じています。

ーアディッシュの支援による効果は十分に発揮されているでしょうか。

鈴木様:プロジェクト発足時と現状を比較すると取引数は約2倍程度に増加していますが、変わらず1.2人月の工数で対応できています。同じ運用が続いていたら工数も同様に2倍になったはず、と思えばコスト上の成果だけでも十分に出ていると言えます。

それに定性面でも大きな効果を感じています。ユーザーとのコミュニケーションが可視化されたことで、タスクの明確な優先順位付けに基づいて対応できるようになり、ヒューマンエラーのリスクを低減できました。

サポート業務フロー全般を見直す契機にもなり、それぞれが明確な役割を意識して行動できるようになったというのも大きな変化です。効率化が進む中で、私自身もやらなければならないけど時間が足りずにできていなかった、FAQのためのコンテンツ作成など、よりユーザーが不便なく利用できる打ち手の企画・実行にも着手できています。

ユーザーの満足度向上のため、ユーザーの自己解決支援に注力していく

ー今後の展望、ご要望についてお聞かせください。

会議中の鈴木さん


鈴木様:はい。今後は業務効率はもちろん、ユーザーの満足度を高めるための施策にも注力していきます。

そのための取り組みの一つは、セルフサーブ(ユーザー自身が問題を解決していく)機能の充実です。今回のZendeskの導入によって問い合わせの区分や質問の傾向が可視化され、データをもとに課題解決のアプローチを検討できるようになりました。そのため今後は、ユーザーの自己解決を支援するための導線や機能を提供していく予定です。

ー鈴木様はインターンがきっかけで、今は休学してRsmileでの業務にフルコミットされているとか。Rsmileの魅力をどのように感じていらっしゃいますか。

鈴木様:はい。Rsmileは壁を作らずに話しやすい人が多いですし、所属やバックグラウンドに関係なく本当に色々な業務を任せていただける環境があります。学生で未経験だった私でも、手を挙げれば制限なく挑戦の機会をいただけています。いただいた機会に一生懸命向き合っているうちに自分の能力が上がるのを実感できて、半年のインターン期間は充実していましたね。

そのまま休学した理由は、卒業まで1年半あることを考えたときに、COSOJIを今離れてしまうとその間にCOSOJIのサービスが大きく成長し、自分のポジションやチャレンジできる業務が変わってしまうと感じたからです。今のまさに急成長・急拡大しているフェーズのCOSOJIというサービスに中心で関われる経験は、大学では絶対に経験できないものです。私にとって休学してでも手に入れたい価値ある経験だと考えています。これからもサポートの業務を通じて、ユーザーファーストを実現するために尽力していきます。

ー立ち上げから急激に成長するスタートアップビジネスならでは、という魅力ですね。最後に、今後アディッシュに期待したいことなどありましたらぜひお聞かせください。

塚田様:「サポート業務改善プロジェクト」第1フェーズとしてのZendeskの導入はひと段落し、今はCS運用の高度化に向けて動いています。サービスの成長に伴い、今後はCS領域だけに留まらず、アドバイスが必要なときには弊社の考え方や状況をよくご存知のアディッシュさんに改めてご相談させていただけたらと思います。
引き続き、よろしくお願いします。

ーはい、お気軽にお声がけください。塚田様、鈴木様、本日はありがとうございました。COSOJIの発展、そして鈴木様のさらなるご活躍を応援しています。

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